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【生命保険】法人契約しても節税にはつながらない

公開日:2019年08月28日
最終更新日:2019年08月28日
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法人で生命保険に加入している方が多いことと思います。加入の際、「法人税の節税になる」と説明され、節税してる!と思っていたら、残念なことに間違いです。

 

これから、なぜ節税にはならないのかひも解いていきます。法人で生命保険に入る本当の効果をここで知りましょう。

 

 

 

 

 

基本にかえって「法人税」とは

 

 

 

法人税の計算式を思い出してください。

 

 

 

会社の利益×法人税率=法人税

 

 

 

会社の1年間の収入から、一年間の経費を引いた金額が会社の利益。

 

この利益に法人税率をかけたものが法人税です。法人税率の詳細は避けますが、だいたい会社の利益の30%ほどが法人税と理解しておいてください。

 

 

 

なぜ「法人で生命保険を契約すると節税になる」と言われるのか

 

 

 

法人税の計算の仕組みはいたってシンプル。

 

会社の利益が小さくできれば、支払う法人税も小さく済みます。

 

さて会社の利益を少なくするには、収入(売上)を少なくすること。ただし所得隠しは違法なので絶対にしてはいけません。もうひとつ、経費を多く計上することです。

 

 

 

つまり、「法人で契約する生命保険」を経費にするということです。

 

保険料には、法人が支払う「全額が経費になる全損」「半分が経費になる半損」「経費にならない」の3種類が存在します。

 

全損と半損の保険は経費になるので、会社の利益を少なくする効果があるので、法人税を減らす効果があると言われる所以です。

 

 

 

簡単に例えると、1億円の利益がある会社が本来3000万円の法人税がかかるところを、1000万円の保険料を支払えば、会社の利益は9000万円になるので、2700万円の法人税となり、300万円節税した!ということになるのです。

 

確かにこの部分だけみれば、法人税は減っているので節税になったように見えます。しかし、それは違うのです。

 

 

 

保険金が支給されたら

 

 

 

保険料を支払った時の法人税は減る効果があります。しかし、保険が満期になったり、保険料が会社に支払われることになったりしたらどうなるでしょう。

 

保険料が経費になる「全損」「半損」タイプの生命保険は、保険金が支給されると「収入」となります。つまり受け取る保険金は多額の法人税がかかることになるのです。

 

つまり、保険料を支払う時は法人税が減りますが、保険金を受け取る時は過去に減った分の法人税がまとめて課税されます。

 

支払うタイミングの先送りです。

 

 

 

法人契約の生命保険の本当の効果

 

 

 

法人で保険に加入することの大きな効果は2つあります。

 

1つは「安心」。

 

もしも何かあった時、保険金のおかけで事業を継続することができるし、客先に迷惑を掛けるのも最小限にとどめられるでしょう。そうしたときに備える安心です。

 

もう1つは「確実な資産運用」。

 

生命保険は保険会社が倒産しないかぎり、受取保険金や解返戻金を保証しています。

 

退職金や設備投資の原資として、法人保険を活用するのは賢いと言えます。

 

 

 

法人で加入する生命保険が節税に繋がらないことは理解できたと思います。節税を考えているのであれば、他の方法を考えることをおすすめします。

 

 

 

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