【中小企業のテレワーク導入】緊急事態宣言前日~助成金申請提出まで
公開日:2020年04月22日
最終更新日:2020年05月31日
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緊急事態宣言が出て早2週間。東京は真っただ中です。外出自粛はもちろんのこと、仕事も可能な限り在宅勤務やテレワークが求められています。しかし、「在宅勤務」と言われてすぐできるのものではなく、準備が必要です。
都内のとある中小企業では、「IT化」といえばメールやLINEを利用する程度で、会社から支給されたものではなく、社員の私物アカウント。PCの多くもデスクトップモデルで、「在宅勤務」など全く想定されていない状況です。
そんな中、緊急事態宣言が出ることに……
その前日から、会社ではテレワークの準備にバタバタと追われながらも進めることになった「業務のテレワーク化」で起きたことを紹介します。あくまでも「一つの事例」として参考にしてみてください。
緊急事態宣言前日「テレワーク開始決定」
繰り返される自粛要請の週末が明け、安倍首相が「緊急事態宣言に踏み切る意向を固めた」とのニュースが4月6日(月)昼過ぎに流れました。会社では可能な範囲でテレワークを導入することを決定し、一部の社員が準備を始めていました。
とはいえ、会社支給のパソコンはほとんどがデスクトップ。そのため、緊急ミーティングを行い、2つのことが決まりました。
①自宅の私物のパソコンを仕事に使用可能
②必要な機材は都の助成金を使って順次揃える
②の助成金についてですが、東京都では「事業継続緊急対策(テレワーク)助成金」制度があり、パソコンや導入型ソフトの購入費を助成してくれます。しかも、100%助成してくれるのです。
そこで調べてみたところ、必要な書類は膨大ということが判明。
・事業計画書兼支給申請書(様式第1-1号)
・誓約書(様式第2号)
・雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(事業主通知用)
・就業規則一式
・会社案内または会社概要
・商業・法人登記簿謄本
・印鑑登録証明書
・法人都民税・法人事業税の納税証明書
・「2020TDM 推進プロジェクト」への参加に関する資料
・テレワーク環境構築図
・見積書
・導入製品等の資料
公式サイトを確認すると、応募が殺到している模様。しかし、一刻も早く申請すべきとなり、社員が分担して申請に向けての準備をすることになりました。
緊急事態宣言発令当日「助成金で購入できる条件」
緊急事態宣言が発令された4月7日(火)はテレワーク初日となり、自宅から提示に私物のパソコンを立ち上げました。早速、助成金申請のための書類の準備開始。会社のスタッフ全員が在宅勤務をするために必要な機材は次のとおりです。
・ノートPC(人数分)
・デザイン作業用のiMac(1台)
・マウス(人数分)
・ヘッドセット(人数分)
・ウェブカメラ(iMac用)
・Microsoft Office(人数分)
・セキュリティソフト(人数分)
・Adobe Creative Cloud(iMac用)
・NAS(1台)
・VPNルーター
用意するパソコンはノート型にしましたが、大容量の画像や動画などを扱う場合もあるので、なるべく高性能のパソコンを選びたいところ。助成金で対象になる機器はいくらまでになるのか調べました。「1機あたり10万円未満」。新品で10万円未満は難しいところですが、中古でも可能なのか募集要項に記載がないので、別で確認することにし機器の選定を進めることにしました。
マウスやヘッドセット、ウェブカメラなどは大手サプライメーカー品、セキュリティソフトは会社で使用しているものを選択しました。
オフィスソフトは、「令和2年7月31日(金)までに実績報告を行う」ことがじょうけんとなっているので、永久ライセンスの「Office Home & Business 2019」を選択。
VPNルーターはネットワーク管理者が選定することに決まりました。
中古パソコンは助成金対象外
別で問い合わせた中古パソコンについて、助成金の対象外であることが判明。希望としてはiMacだったが、Windowsで探すことになりました。
オフィスソフトは365ではないので1TBのオンラインストレージが使用できないため、大容量のNASを用意することになり、2ドライブの4TBのモデルを選択。
必要な機種をリストにまとめ、カタログと一緒に役員に送り、確認を待ちました。
助成金の申請を提出
4月9日(木)、役員の確認済のメールが届き、見積書の取得に取り掛かりました。家電量販店のオンラインショップでは、商品を選んでカートに入れてボタンを押すと見積書を作成してくれるので、必要な機材をカートに入れ、見積書を作成。
助成金の申請に必要な「見積書」と「導入製品等の資料」が揃い、そのほかの書類も用意できたため、翌日の10日(金)に役員から「書類を郵送した」とのメールが届きました。審査はこれからだが、達成感でいっぱい。
助成金の審査にかかる時間は一般的に2週間ほどです。今回は応募が殺到しているようなので、3週間は見てほいたほうが安心でしょう。結果がわかるのはゴールデンウイーク明けになる可能性。緊急事態宣言は5月6日(水)までだが、その後のテレワークの体制への道筋をつけることができました。
緊急事態宣言を受けて、17日まで休業に決まり、可能な範囲でテレワーク推奨、会議などはすべて牛です。その一方でテレワーク環境の準備が整っていない社員は、時差出勤など、できる限りのリスクを減らして出社しています。一刻も早いテレワーク普及と、不要不急の外出の社員が減ることを願うばかりです。