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退職から起業までの道のりの退職体験記

【起業スタイル】起業の基礎知識と自分にあった起業を解説

公開日:2020年09月02日
最終更新日:2020年09月02日
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昨今、起業方法や種類が多様化し、起業のハードルが低くなりました。起業をしたいと考えているけど、選択肢の幅が広すぎて、自分に合っている起業方法は何なのか分からないと、どう手を付けたらよいの悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

今回は、起業の基礎知識や準備方法、タイプ別起業スタイルを解説します。

起業の基本的な知識

個人事業主と法人

ビジネスを自分自身で行うには、「個人事業主」と「法人」の2つの方法があります。

開業後の利益が数百万円程度であれば個人事業主、株式会社または合同会社などを設立して事業を行場合は法人となるのが基本です。

個人事業主でも、人を雇っても問題はなく、家族を雇用することもできます。

法人設立を希望する場合は、個人事業主から始めたほうが無難でしょう。個人事業主から法人を新設すると、さまざまなメリットがあります。

メリット

①最大4年間の消費税免除期間

②経費の幅が広くなる(経営者の保険や給与などが理由)

③社会的信用が高くなる

④赤字の繰り越しが最大9年

などです。

その反面、デメリットもあります。

デメリット

①法人の設立の手続きが複雑

②赤字に関係なく、最低7万円の税金

資金面で失敗するリスクを抑えるなら、個人事業主から始めるべきでしょう。

起業後事業を行う場所

ビジネスを行う場所は重要です。利益が上がる拠点はどこなのかに重点を置きながら場所を決めましょう。その際、周辺情報のリサーチはもちろんのこと、実際にその場に足を運び、ビジネスに適しているのか見極めることがたいせつです。また利便性の良い場所であることも忘れてはなりません。

資金調達方法

起業する上で資金の調達方法の知識は必須です。手元に十分な資金がない場合は、外部から資金を調達する必要があります。

主な資金調達方法は2つ。

①銀行など金融機関や日本政策金融公庫の融資
②クラウドファンディング

金融機関や日本政策金融公庫の融資を利用するのが一般的ですが、広告と資金調達を兼ねたクラウドファンディングもおすすめです。

家族や知人から資金を借りるのは、人間関係のトラブルの原因になるため、避けましょう。

資格が必要になる業種

起業自体難しいことではありませんが、資格がないとできない業種もあります。

例えば、喫茶店を経営するには、保健所の営業許可と食品衛生責任者の資格が必要です。また自宅を厨房にして、パンや弁当などを調理包装して販売する場合でも、必要となります。そのほか、リサイクルショップを経営する場合や、買取専門業を行う場合は、古物商許可証が必要になるでしょう。

個人事業主の必要な書類

個人事業主として起業する場合は「開業届」と「青色申告承認申請書」を税務署に提出します。開業届を提出しなくても、個人事業主として活動できますが、経費の計上ができません。開業届を提出することで、経費の計上が認められ、節税対策が可能となるのです。

また白色申告でも構いませんが、青色申告を利用することでメリットがあります。

メリット

①最大65万円の控除が受けられる
②家族の給与を経費の計上が可能
③減価償却の特例
④家事関連費の経費計上

デメリットは、申請手続きが面倒である程度です。帳簿も複式簿記になるため、知識が必要になりますが、会計ソフトを利用するとでクリアできます。

法人は法人設立届出書の提出が必要

法人を設立する場合は、開業届ではなく法人設立届出書を最寄りの税務署に提出します。法人設立届出書を提出しない限り、法人設立は認められません。

SNSを活用した広告発信

TwitterやFacebook、InstagramなどのSNSを利用して、事業を宣伝しましょう。

YouTubeに動画をアップロードするのもおすすめです。注目されるようになればチャンネル登録者数が増え、本格的な広告収入を得られる見込みがあるのからです。ただし、事業を疎かにしないように注意しましょう。

そのほかに必要なもの

一つは会計ソフトです。

個人事業主、法人にかかわらず、会計業務の効率化と正確性を図ることができる必要不可欠なソフトウェアです。

もう一つはビジネスフォンでしょう。

効率的な連絡を行うためには、ビジネスフォンは必要です。

在宅ワーク希望の人におすすめの起業スタイル

在宅ワークは、パソコンとインターネット環境があればどこでもできるだけでなく、何らかの理由で、外に出られないという人にも向いています。

稼働時間も自由であることが多いため、私生活に合わせたスタイルを選択できるでしょう。

フリーライター

雑誌やWebメディアなどに掲載する記事を書く、フリーランスのライターです。パソコンとインターネット環境が整っていれば、すぐにでも開始できます。

どちらかというと副業の傾向にあるので、日々の空いた時間や週末といった時間を有効活用したい人ににもおすすめです。

「Bizseek」「クラウドワークス」「サグーワークス」といったクラウドソーシングサービスを利用すると、始めやすいでしょう。それほかにも大手メディアからの直接依頼などの受注方法もあります。

アフィリエイト

アフィリエイトとは、「成果報酬型のインターネット広告」という意味です。

企業の広告のサービスや商品を、自分のホームページやブログ上で掲載し、それを見た読者からの成果が発生すると広告収入が得られるという仕組みです。

メリットは、軌道に乗れば安定した収益が得られ、数千万円の収益を得ることができます。

デメリットは、収益が発生するまでに時間がかかることでしょう。結果が出るのは早くて半年、遅くて1年以上といわれています。継続して行わないことには結果は出ません。

中にはアフィリエイターとして起業している人もいます。

ネットショップ

ネットショップは、自分が用意した商品をネットショップで販売することができます。

ネットショップ開くには、次の方法があります。

・レンタルショッピングカート(カラーミーショップやメイクショップなど)
・モール出店(Yahoo!ショッピングや楽天市場など)
・ECパッケージ(ecbeingやえびすマートなど)
・ECサイト構築(EC-Orangeやコマース21など)

レンタルショッピングカートはコスパが高く、初心者でも一からサイトを構築することができるのでお勧めです。クレジットカード決済やコンビニ決済の導入プランもあるので、利便性も高いでしょう。

モール出店は集客力が高いですが、個人事業主や法人が利用しているので、目立ちにくいというデメリットがあります。

扱う商品は、ハンドメイド商品を扱うのが無難でしょう。ハンドメイドはオリジナルなので、このネットショップにしか売っていないという特徴があります。

広告やSEOなどに力を入れて、集客力アップにつなげることが大切です。

ネイルサロン

ネイルサロンは女性の間で人気が高い業種です。店舗だけでなく自宅でもネイルを行うこともできます。また出張ネイルを行うという方法も。

ネイリストとしての技術を磨く必要があるためネイルスクールに通い、卒業した後ネイルサロンに勤務するのが一般的とされています。

ある程度の技術を身に着けてから、個人事業主として独立するのが無難でしょう。

クリーニングやリフォームなど技術系

クリーニングやリフォームといった業種は男性の仕事というイメージがありますが、女性で活躍している人も多くいます。

ここで注目したいのが、一人暮らしの女性や、女性だけの家族の顧客が比較的多いというところです。女性の多くは、知らない男性が家に入ることに抵抗感がある人も少なくありません。その抵抗感を理由に依頼しづらく、悩んでいる女性も実は多くいますので、女性が活躍できるチャンスは大いにあります。

事務

事務にはさまざまな仕事がありますが、在宅でできる案件も多くなり、需要が高まっています。1日の空いた時間を有効活用できるのが特徴です。

事務案件の代表的なものとしては、データ入力があげられます。そのほかには電話対応や画像の加工などといった案件もあるでしょう。

マニュアルに従って作業できる内容が多いので、未経験者であっても安心して始めることができます。

家事代行

家事代行サービスは、依頼者の自宅へ行き、料理や掃除といった家事を代行する仕事です。

1日2時間ほどから働くことが可能なので、生活スタイルに合わせて働けます。

依頼者は、高齢者や独身、共働きの家庭などが多い傾向にあります。

YouTuber

YouTuberというと、特別な存在に思う方もいるかもしれませんが、実は誰でも簡単にYouTuberになることができます。

稼げるようになることは難しいですが、動画をコンスタントに投稿し、チャンネル登録者を増やしていくことで、安定して稼ぐことも可能になります。

動画の内容は、趣味や料理のコツ、あまり知られていない掃除方法やペットの可愛らしい行動など、自分の興味のあるジャンルで始めてみましょう。

ただ大変なことは、動画編集のスキルが必要なことです。覚えるまでは大変な作業ですが、そこまで問題視する必要はないでしょう。

本格的に稼ぎたい人におすすめの起業スタイル

個人事業主として本格的に稼ぎたい人におすすめの起業スタイルを紹介します。

結婚相談所の経営

結婚相談所は、結婚を希望する人に結婚相手を紹介し、仲を取り持ち結婚までのサポートする仕事です。

結婚相談所は、個人事業主が経営しているところが多く存在します。経営に必要なスキルはコミュニケーション能力になります。人と接することが好きな人や、接客の経験がある人におすすめです。

顧客ひとりひとりに寄り添う運営をすることで、大きく稼ぐことも夢ではありません。

パン屋の経営

パン屋の経営は、軌道に乗れば安定した収益を得られます。

飲食店はリピーターを丁寧に作ることで、息の長い商売となります。

未経験からの開業は、資金リスクも負うため、ハードルが高いかもしれません。「マーメイドベーカリーパートナーズ」などのフランチャイズもありますので、フランチャイズシステムの利用を検討しましょう。

自宅でパンを焼き、できたてのパンを移動販売するという方法もあります。

なお、パン屋の経営には、保健所の営業許可と食品衛生責任者の資格が必要です。

カフェの経営

カフェは飲食業の中でも特に人気の高い傾向にあります。

動物がいる猫カフェや犬カフェなども、カフェのひとつです。

パン屋同様、保健所の営業許可と食品衛生責任者の資格が必要になりますが、常連客が増えれば、安定した収益を確保することが見込めるでしょう。

移動販売業

移動販売とはバンなどで移動しながら飲食物を販売するスタイルです。

小売業の移動販売もあり、スーパーやコンビニが遠く、なかなか買い物に行けないといった買い物弱者を救っています。

飲食物を販売する移動販売は昨今あちこちで見かけるようになりました。

・おにぎりや弁当
・パン
・たこ焼き
・クレープなどデザート系

おにぎりや弁当やパンなどの場合、調理したものを包装して販売し、たこ焼きやクレープなどデザート系はキッチンカーで調理することになります。

保健所の営業許可と食品衛生責任者の資格が必要です。

ラーメン屋の経営

ラーメン屋の経営は人気があると言えるのではないでしょうか。しかし、ラーメン屋の経営は難しく、失敗している方も多くいます。

しっかりリサーチをして綿密に計画を立てて開業することで、成功率をグッと上げることは可能です。また開業する際にかかる初期費用はなるべく抑えることも、大切な戦略となります。「居抜き物件」を利用することで内装や外装、空調などにかかる費用を抑えることができるでしょう。

買取サービスの経営

買取サービスとは、安く商品を購入し高く商品を売ることで、お金を稼ぐビジネスモデルです。

在庫を抱えてしまったり、なかなか売れなかったりした場合は買い取った金額、もしくはマイナスの価格で売らなければならない事態も考えられます。こういったリスクを抑えるためには、フランチャイズを利用することを検討しましょう。研修制度が充実し、開業前開業後のサポートも受けられます。加盟や研修費用が発生しますが、短期間で成功させるには必要なコストでしょう。

代行サービスに関する業務

代行には多種多様な種類があり、需要が見込める主なものは、次のとおりです。

・輸入代行サービス
・配達代行サービス
・各種手続きの代行サービス など

個人・法人問わず高い需要が見込めるサービスなので、成功しやすい分野といえるでしょう。しかし、安易に起業しては、失敗を招きやすくなります。なぜ代行サービスなのか、自分自身の強みと合致しているのかよく考えてから、起業しましょう。

高齢者向けサービス提供に関する業務

高齢者向けサービスは需要が高く、注目されています。

具体的なサービスの内容は、

・買い物代行
・墓参り代行
・家事代行(食事・洗濯・掃除など)
などでしょう。

身体的介護となると、介護職員初任者研修以上の資格が必要になり、介護事業を展開する法人でなければなりません。

本気で介護事業を起業したい場合は、さくら介護グループなどのフランチャイズ利用をすすめます。

起業の種類を知って自分に合うもの見つける

在宅でもできる副業寄りの起業スタイルと、本格的な起業スタイルのおすすめビジネスを紹介してきました。

「起業」と聞くと大げさに聞こえるかもしれませんが、それはあくまでも形式であるので、さほど大それたことではありません。

すぐに着手できるものもあるので、小さなものから始めてみて、自身でお金を稼ぐ感覚を身につけましょう。まずはいろいろと試してみることが大切です。

 

 

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