クレジットカードの限度額についてどのように決まるか知っていますか?増額方法なども解説。
公開日:2018年05月31日
最終更新日:2018年05月31日
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クレジットカードの限度額というと「毎月使える金額のこと」と思と思われがちですが、「大きな家具を買う」「医療費がかかる」といったタイミングで、1カ月だけでも限度額を上げたいと思った経験はありませんか?今回は限度額のどう決まるかなどを解説します。
目次
クレジットカードの限度額について
お財布に現金がなくても買い物ができるクレジットカード。一見便利なクレジットカード、手元から現金が買い物と同時に減らないので、後々請求金額を見て、結構使ってしまったというケースもありますよね。
クレジットカードは、ご存知の通りクレジットカード会社が利用者の代わりに支払いをし、後に利用者がクレジットカード会社が立て替えたお金をまとめて「後払い」する仕組みになっています。
その仕組みは「割賦販売法」により、クレジットカード会社が「利用者が無理なく支払える金額=限度額」を設定することになっています。この金額は、1回払いではなく、支払い期間が2カ月を超えるリボ払い(分割払い)などを前提に設定されます。
それでは、限度額(利用枠)とは何を指すのか具体的に説明してまいります。
限度額(利用枠)=利用残高(未払い額)+利用可能額(これから使える額)
「限度額」でよく勘違いされるのは「1カ月に使える金額」と思われがちですが、利用した金額が支払われるまでの未払い金と、利用可能額の合計を指します。「集計期間中に使える金額=限度額」ではありません。
限度額はどうやって決まるのか
クレジットカードの限度額を決めるにあたって、割賦販売法によりクレジットカード会社には下記の2つのことが義務付けられています。
1.個人情報の調査
年収、クレジットカードの支払い状況、生活維持費、貯金や居住用以外の資産、延滞情報や借入状況などが調査対象なっています。クレジットカードの支払い状況に関しては、特定信用情報機関を通して、これまで利用している全てのクレジットカードの残高、支払い履歴の記録、いわゆるクレヒスも調べることになっています。
2.支払可能見込額の計算
「支払可能見込額」というのは、年収から返済以外の生活のために必要な「生活維持費」と、クレジットカード会社に1年間に支払う予定額「クレジット債務」を引いた金額が「支払可能見込額」となります。割賦販売法では、クレジットカードの限度額は、支払可能見込額の90%を超えてはならないとしています。
限度額≦支払可能見込額×90%
限度額は支払可能見込額の90%を超えなければいいので、最終的には「個人情報の調査」の結果を考慮して金額を設定します。このことにより、クレジットカード会社によっては、限度額は一定ではなく、個人により限度額が変わってくるのです。
限度額を上げるために注意すべきこと
クレジットカードの限度額を上げるためには、下記に注意する必要があります。
信用情報を汚さない
クレジットカード会社は「支払いが遅れていないか」「クレジット債務はどのくらいか」などを審査します。支払日に請求される額、利用料金が銀行口座から引き落とされるようにしましょう。
年間支払予定額を増やさない
年間支払予定額が多くなると、限度額を決める要素の一つ「支払可能見込額」が低くなる可能性が高くなります。他社のリボ払いなどの支払状況も審査に入っていますので、年間支払予定額が多くなりすぎないように計画的に利用することも大切になります。
限度額アップの申請方法について
クレジットカードの限度額を上げたい場合、そのための申し込みは利用者からすることもできます。「増額の申し込み」とも言い、「継続的申し込み」と「一時的申し込み」の2つがあります。
継続的申し込みの場合
転職や昇進など、年収の変化や支払状況が良好になった場合などに、利用者から増額希望を申し込むことで、クレジットカード会社が改めて審査をします。それにより、限度額がアップされる場合があります。
一時的申し込みの場合
海外旅行、引越し、冠婚葬祭などの特別な理由がある場合、一時的に限度額の増額を申し込むこともできます。いずれの場合もクレジットカード会社は増額申し込みを受けて再度審査し、限度額を引き上げても良いかどうかの判断をします。
上記の2つ以外にも更新の時にも審査をしています。更新時の審査により支払状況によっては、限度額が上がった通知を受けることもありますのでクレヒスは重要といえます。
限度額は下げることも可能
このように利用限度額の「上限」は審査によりクレジットカード会社が決めますが、「キャッシング枠」を0円にしたい、クレジットカードの利用額は使いすぎないようにもっと引き下げたいなどという場合は、クレジットカード会社に問い合わせることで希望の額に設定されることもありますので、生活プランに合った限度額を設定することがいいでしょう。
クレジットカードの限度額についてまとめ
限度額が設定されている理由やその仕組みを解説しました。審査の内容などをあらかじめわかっていることで、計画的なクレジットカード利用生活が送れると思います。また、ご自身の生活水準に合わせたお金の使い方を心がけたいものです。