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個人事業主の確定申告

年末調整の流れを解説

公開日:2019年12月25日
最終更新日:2019年12月25日
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毎年必要となる年末調整。どのような流れで進めるのか説明します。

 

年末調整とは

会社が給与を支払う際、従業員の給与や賞与から所得税を徴収することを源泉徴収といいます。徴収すべき1年間の所得税の総額を再計算して、源泉徴収した金額と比較することで過不足金額を調整することが年末調整にあたります。余分に源泉徴収していた場合はその差額が従業員に還付されます。

 

過不足金

なぜ過不足金が発生するのか。毎月徴収した金額はあくまでも概算です。12月の年末調整で金額が確定するので、差が生まれるのです。また年末までの給与金額の変更や転職、家族構成が変わったという場合や、給与や賞与からの控除以外で社会保険料や各種保険料を支払っている場合にも、過不足金が発生する可能性があります。

 

マイナンバー記載が必要

2016年以降から従業員のマイナンバーの記載が必要となりました。一定の場合を除き、「給与所得者の扶養控除(異動)申告書」には給与所得者本人、控除対象配偶者及び控除対象扶養親族等のマイナンバーを記載する必要があります。

 

年末調整の流れ 

1.給与総額と徴収額の計算

対象となる従業員の1月から12月の間に支払われた「給与や賞与の総額」と「徴収税額の総額」を計算します。未払いであっても、支払いが確定している給与はその年の年末調整の対象となります。途中入社した従業員についてはその年の前職で給与が支払われていた場合、前職分も年末調整の対象となりますので、前職の源泉徴収票が必要です。

 

2.給与所得控除後の金額の計算

「給与所得控除」とは、従業員の所得税などを計算する際、一定額を法律で定められた必要経費として給与から差し引きできる控除分のことです。1年間の給与や賞与の総額に応じて給与所得控除額を計算し、給与や賞与の総額から差し引くことで給与所得控除後の金額が計算できます。

 

3.各種所得控除の合計額の計算

各種所得控除額を計算するために6つの書類を控除の証拠として集め、「所得控除後合計額」を計算します。

①扶養控除等(異動)申告書

②配偶者特別控除申告書

③給与や賞与からの社会保険料控除額の情報

④給与や賞与以外で支払った社会保険料の保険料控除証明書

⑤従業員が加入する生命保険や地震保険などの保険料控除証明書

⑥住宅ローン控除のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書

 

4.課税給与所得金額の計算

「課税給与所得金額」とは、納めるべき所得税を計算するためのもとになる金額です。給与所得控除後の金額から各種所得控除の合計額を差し引き、「課税給与所得金額」を計算します。1,000円未満の端数は切り捨てとなります。

 

5.算出所得税額の計算

課税給与所得金額から「算出所得税額の速算表」※を参考に「算出所得税額」を計算します。

国税庁の公式サイト

 

6.住宅ローン控除額の控除と年調所得額の計算

1年目は年末調整の対象とならない確定申告の必要があります。2年目以降は住宅ローンについてはこうじょとなります。算出所得税額から、住宅ローン控除額を差し引いたものが「年調所得税額」となります。

 

7.年調年税額の計算と過不足額の還付や徴収

年調所得税に102.1%を掛けることで「年調年税額」を計算できます。源泉徴収税額の総額が「年調年税額」より多い場合は「還付」となり、少ない場合は「徴収」となります。

 

8.所得税徴収高計算書の作成

110日期限の全線徴収税の納付の際に、税務署に提出する「所得税徴収高計算書」を作成します。

 

9.源泉所得税の納付

「所得税徴収高計算書」の提出と共に「源泉徴収税」を110日までに税務署に納付しなくてはなりません。納期の特例を申請している場合は、半年分の源泉徴収税の納付となります。また年末調整の結果、還付金の調整が確認できれば差額は源泉徴収税で調整されます。

 

10.源泉徴収票、法定調書、急所支払報告書の作成と提出

年末調整後、従業員に精算した後行う処理が3つあります。
①源泉徴収票(給与支払報告書)作成
②「法定調書合計表」と「源泉徴収票」の税務署提出
③「給与支払報告書」を書く従業員の所在地となる自治体へ提出

会社は従業員に1月31日までに源泉徴収票を交付します。

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